口が閉じない
口が閉じなくなる原因には以下のようなものがあります。
・顎関節脱臼
・開咬
以下ではそれぞれの原因について解説していきます
顎関節脱臼とは
あくびをしたり、歯科治療や気管支鏡検査などの際に大きく口を開けると、関節の運動支点となっている下顎頭(かがくとう)が正常な可動域を越えて、関節から外れて口が閉じられなくなることがあります。これが顎関節脱臼です。いわゆる、あごがはずれた状態です。
脱臼がちょっとしたことでおこり、習慣性になってしまうこともあります(習慣性脱臼 しゅうかんせいだっきゅう)。
症状
面長の顔となり、上下の唇が閉じられなくなり、よだれが出たり、顎関節部に痛みや緊張感がみられます。耳前の顎関節部は陥凹し、その1〜2cm前方が隆起します。
また、片側のみの顎が外れた場合、顎が健側変位します。
治療
術者があごを動かしてもとに戻します(徒手的整復)。もとに戻した後にすぐに再発することがあるので口が開かないような処置を追加します。はずれることが癖になっている方(習慣性脱臼)には手術をすることがあります。
術者が患者の前に立つHippocrates法と術者が患者の後ろに立つBorchers法があります。
開咬とは
開咬とは、上下の歯を噛み合わせたときに前歯が噛み合わない前歯部開咬と、臼歯が噛み合わない臼歯部開咬の2つに分けられます。
原因
遺伝的要因、環境的要因、胎生期の発育障害、発育障害、不適当な萠出誘導、口呼吸、舌癖、おしゃぶり、指しゃぶり等
治療法
1、2歯の開咬であれば、被せものによる治療でも解決できる可能性がありますが、ある程度複数の歯が開咬を示すようであれば、その原因は骨格性のものであることが多く、
開咬状態のままで修復あるいは歯周治療をうまく行えないようであれば、外科処置を伴う包括矯正歯科治療を考える必要があります。
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