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「ブリス菌」の正体とは?
歯磨きをしながら生きた善玉菌を取り入れ、虫歯を予防する。
そんな夢のような善玉菌こそがニュージーランドで発見された「ブリス菌」です。
この菌はオタゴ大学名誉教授のジョン・タグ教授によって発見され、
健康にとって様々な良い結果をもたらすことが期待されています。
現在、ブリス菌を培養できるのはニュージーランドのブリステクノロジー社のみで、希少性が高く、入手困難になっているそうです。
厳しい衛生基準があり、わずか3kgで自動車が買えてしまうほど高価な菌です。
ジョン・ダグ博士
現在、この菌を用いて虫歯予防、歯垢除去を目的とした新しい予防の試みがなされています。(ただし、虫歯予防、歯垢除去はブラッシング効果によるものです。)
わずか約2%の虫歯になりづらい子どもたちの口内にだけ存在する善玉菌「ブリス菌」。
生きたお口の乳酸菌「ブリス菌」を取り入れ、口内の菌のバランスを整えることが、
お口の健康を守り、おとなになってからの状態にも大きく関係してくる可能性があります。
食事を美味しくとるために必要で、健康にも大きな役割を果たす歯。
この歯を脅かす大きな原因となっている”虫歯”をいかに予防したら良いのでしょうか?
虫歯を予防するためには、まず”虫歯”をよく知ることから始めましょう。
知っておきたい虫歯のこと
虫歯になるのには原因があります。
まず誤解をなくし、しっかり原因を知ることで、虫歯は予防できます。
A どうして虫歯になるの?
どうして虫歯になるのかご存知でしょうか?
「甘いものを食べるから」
「歯をよく磨かないから」
「遺伝だから」
と思っている人が多いと思います。
しかし、虫歯の主な原因は「虫歯菌」なんです!
虫歯は歯周病はインフルエンザなどと同じ感染症です。
つまり人から人へとうつります。
その虫歯菌に口と歯が持っている性質(抵抗性)、食習慣(糖分)の条件が揃う事によって虫歯になります。
これらは「虫歯の3つの輪」、または「カイスの輪」と呼ばれ、この内どれか一つでも揃わなければ虫歯にはなりません。
虫歯菌はどこから感染するの?
生まれたばかりの赤ちゃんに虫歯菌はいません。
ママやパパたちと接触するうちに、虫歯菌を持つようになります。
当然、親の虫歯菌が多いと、子供も虫歯菌を多く持つ子になりがちです。
よってお箸などでの食べ移しは厳禁です!!
B 虫歯ができる3つの原因
1.虫歯菌
虫歯菌の原因になる細菌が歯の表面や隙間などに繁殖します。
2.抵抗性
歯の形状や唾液の量などによってできやすさは変わります。
3.糖分
糖分の多い食事で虫歯菌が増殖しやすくなります。
チョコレートを食べても虫歯にならない子供もいます
甘いものを食べさせなくても、虫歯になる子供がいる一方で、甘いもの(砂糖)を食べても虫歯にならない子供もいます。
これは3つの原因のうちのひとつ、「虫歯菌」が口の中にいないからです。
C「ブリス菌」でできる新たな虫歯予防の可能性
「ブリス菌」は、非常に細かい粒子のため、歯と歯の間や、奥歯の奥の方、歯と歯茎の間などにも届きます。
だから、ブラッシングで歯ブラシの届きづらい箇所に残ってしまった、
虫歯菌のエサとなる歯垢をしっかりと取り除き、虫歯になりづらい口内環境をつくる可能性があります。
「ブリス菌」を用いた虫歯予防の例
さて、以上のように「ブリス菌」には新たな虫歯予防の画期的な新概念となる可能性を秘めています!
しかし、現在この「ブリス菌」を実際に予防の為に用いた商品は世界全体に行き渡っているとは言えません。
そこで、以下ではその一例を紹介していきます!
ブリス菌を持たない子どもたちの口内へも届けたい「ブリアン」
歯科医師歴40年、齋藤欽也先生(日本顎咬合学会・日本ヘルスケア歯科研究会・国際歯周病内科学研究会所属)が10年以上をかけて開発、実用化させた「ブリアン」の紹介をしていきます。
簡単な説明になりますので、ご興味のある方は「ブリアン」公式サイトにてより正確な情報を手に入れられることをおすすめします!
ブリアンの使用法
わずか約2%の虫歯になりづらい子どもたちの口内にだけ存在する善玉菌「ブリス菌」
この菌を培養し、残りの約98%の子どもたちの口内に届けることができれば「ブリス菌」を持たない子どもたちの口内環境も守れるかもしれない。
そんな思いで「ブリアン」の開発は始まりました。
ブリアンはブリス菌を含む’甘い’味のついた顆粒を小さな袋にパッケージ化しています。
お口の健康のためには、「ブリス菌」を1日20mg以上お使いいただくことが重要です。
そのためにブリアンを1日2包以上を目安にお使いください。
①小皿や手のひらに出すか、直接口に含みます
②歯ブラシの毛先を少しだけ水で濡らします
③粉につけて約2〜3分程度歯を磨きます
④水でゆすがず、唾液を出すだけでもOK
歯磨きが苦手なお子さんでも「ブリアン」は甘く、刺激も少ないので、歯磨き習慣のきっかけに適切。
最初はなめるだけでも「ブリス菌」の摂取は可能ですので、徐々に正しく磨けるようにアドバイスしてください。
こんな場合は? Q & A
ー赤ちゃんにはどうやって使ったら良いですか
お父さん、お母さんの指にガーゼを巻くか、濡らした綿棒にブリアンを付けて磨いてあげてください。
ー歯磨きが苦手なお子様にはどうしたらよいですか?
歯磨きが苦手なお子さんの場合には、ブリアンをそのままお口に含ませ、歯全体になじませてもお使いいただけます。
ーうがいはしたほうがよいですか?
うがいはしてもしなくてもどちらでも構いません。
ブリアンはすべて食べられる成分で作られているため、うがいをしなくても問題ありません。
「ブリス菌」を多く口内に残すため、少量の水で食べかすを出す程度のうがいで大丈夫です。
ー歯医者さんのフッ素塗布を受けていますが大丈夫ですか?
問題なくお使いいただけます。
ー他の歯磨き粉と併用しても大丈夫ですか?
大丈夫ですが、ブリアン使用後に他の歯磨き粉を使うと殺菌剤や発泡剤によってブリス菌が死滅してしまう恐れがありますので、必ずまず他の歯磨き粉を使い、ゆすいでから最後にブリアンをご使用ください。
ー子供が歯磨きを嫌がるのですがどうすれば良いですか?
まずは歯ブラシを使わずにブリアンをなめてみることから始めてみましょう。
味を好きになってもらえたら歯ブラシに付けてなめさせてあげ、徐々にブラッシングができるようにステップを踏みましょう。
なめるだけでもブリス菌をお口に取り入れることができます。焦らず楽しく歯磨き習慣をつけることが大切です。
※あくまでも虫歯予防、歯垢除去はブラッシング効果によるものです。
以上、簡単な使用方法とQ&Aをいくつか紹介させていただきました。
もしブリアンがほしい!という方がいらっしゃいましたら、Amazonで購入できますのでリンクを貼っておきますね。
ちなみに、Brianの横にあるPerionは、M18以外にもK12という、歯周病に効果のある株を配合している大人用のもので、味はついていません。
公式サイトを見れば更に詳しいブリアンの情報と、効果的な使用法について掲載されています!
ー出典ー
ブリアンガイドブック(ウィステリア製薬株式会社 代表取締役 齋藤欽也)
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
ブリス菌のような細菌のことをプロバイオティクスと呼び、以前より注目を集めてきている分野です。
もし、プロバイオティクスについてもう少し知りたい方がおられましたら別ページ、「歯磨き粉の選び方」で詳しく説明しておりますので、よかったら参考にしてみてくださいね。
近年、歯科の分野においてますます予防の必要性は増して来ています。
あくまでも基本は丁寧で効果的なブラッシングを継続的に行うことであることは言うまでもありませんが、
こうした「ブリス菌」のような新概念が今後の予防歯科において大きな成果を上げてくれると嬉しく思います。
それではまた次回の投稿でお会いしましょう^^
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