小児歯科

意外と知らない?!科学的に証明された虫歯予防法 フィッシャーシーラントについて

寒い季節になりましたね。虫歯予防というとフッ素や歯磨き、フロスなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は虫歯予防のチカラとしては歯磨きやフロスよりもハッキリと科学的に証明されている方法があるんです。
それがフィッシャーシーラント、という方法です。ン? とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、フィッシャーシーラントは虫歯のリスクが高ければ高いほどう蝕予防効果が高いことが証明されている虫歯予防にはうってつけの方法なのです。

フィッシャーシーラントって何?

フィッシャーシーラントとは簡単に言うと歯の溝を埋めることです。
生えたばかりの歯は歯ブラシの毛先が届かないくらい非常に複雑な溝が多数存在しています。その隙間にはむしば菌(う蝕原性菌)は入り込むことができるのですが、歯ブラシは届かない、唾液の作用も効果を発揮しづらいため非常に虫歯のリスクが高い場所となっています。

そこを虫歯が進む前に樹脂などのセメントで埋めてしまうのがフィッシャーシーラントです。
この方法は歯を削らずに高いう蝕予防効果を発揮するため、フッ素と並んで虫歯予防対策の筆頭に挙げられている処置となります。

むし歯のリスクが高いほどむし歯予防効果が高い?!

そう聞くと怪しく感じる方もいるかもしれません。しかし、安心してください。これは最も科学的根拠としての信頼度(エビデンスレベル)が高いといわれている、システマティックレビューという方法で証明されています。
今回紹介する論文はコクランライブラリーというところから発行されている論文 Pit and fissure sealants for preventing dental decay in permanent teeth (Review) です。

Pit and fissure sealants for preventing dental decay in permanent teeth

この研究では2年間で奥歯の16%がむし歯になった人の場合、フィッシャーシーラントをするとその発症率が5.2%に減少したのに対し、奥歯の40%が虫歯になった人の場合、フィッシャーシーラントをするとその発症率は6%に減少しました。これは虫歯リスクが高いほど予防効果が高くなることを示しています。

また他の文献では象牙質まで及ぶ穴の空いていない初期むし歯(C0-1,ICDAS0-4)でもその後の進行を予防する効果も認められており、歯を削ることもないため虫歯予防の知識としてぜひ知っていただきたいと思います。

歯の構造について

まとめ

今回はフィッシャーシーラントについてお話させていただきました。
フッ素と同様に非常に科学的にも虫歯予防に有用であると証明されている方法なのでぜひ取り入れていただきたいと思います。
歯医者に定期的に通われているお子さんはされている方も多いかと思いますが、2010年の国民栄養調査では6-14歳の20.6%しかフィッシャーシーラントの経験がないということですので今後ますます広まっていけばいいなと思っております。

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shun
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2017年卒業。100年時代の口腔を守るには良い治療と共に質の高い予防が絶対不可欠!と思い日々診療、研究に取り組んでいます。このサイトでは歯のお悩みに対して何がおきているのか、どういう治療が出来るのか、何故そうなってしまったのか、今後どうすれば予防出来るのかを分かりやすくお伝えできればと思います。よろしくお願い致します。
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